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日本家屋の継承

ご両親が建てられた日本家屋を、三人の子供がいる息子夫婦が引き継ぎました。

建て主家族からの依頼は、老朽化した内装や設備交換を目的とした改装でした。

一階に六部屋の和室を有する大きな住宅で、丸太の柱や梁で組まれた荘厳な造りが魅力である一方、和風建築の形式的な設えに不自由さを感じました。

そこで、既存の間取りや構造には可能な限り手を加えずに、日本家屋本来の美しい建築様式を保ちながら、現代の生活様式に調和した住空間の獲得を目指しました。

畳の床をフローリングに貼り換え、居室との段差を解消し、部分的な解体によって家全体に回遊性を与えました。庭を望む縁側の障子を外して室内を外部に開放したことで、光と風が注ぎ込む、明るく広がりのある生活の場が生まれました。

個人の嗜好性と時代性を強く反映した既存住宅のコンテキストを尊重しながら、ささやかな加筆によって次世代へと継承していく改装の在り方を提示しています。

建物概要

竣工 :2024.03

用途 :​専用住宅

工事 :改修工事

場所 :群馬県みどり市

担当 :根岸陽 

協力 :近藤隼人

施工 :金子建設/金子武剛

​写真 :ねぎしけんちくスタジオ

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