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SILKKI shop

織物メーカーによる自社ブランド”SILKKI”の製品を販売する店舗 SILKKI shop の内装デザインです。

かつては織物産業で栄えた桐生市でしたが、産業は衰退の一途をたどりました。それに伴い、絹製品の生産数も激減しましたが、シルクの魅力を伝えるべく生地を織り続けたメーカーが、2020年に自社ブランド”SILKKI”を新たに立ち上げました。シルクに特化した製品の開発を行い、イベントなどの出店を重ねて、2022年に店舗での販売を開始しました。

店舗は、自社ビル1階のオフィスの角で、階段下の約10㎡ (3坪)の小さな空間に計画されました。

事務スペースと店舗は、可動の建具4枚と鏡が張られた壁によって切り分けられ、鏡に映る間仕切りの反復効果によって、空間に奥行きを与えました。新設した壁には、多様なシルク製品を整理して見やすく展示することができるように、有孔板を用い、低い位置に2段の棚を備えました。腰高で塗り分けられた壁によって、来訪者の視線は無意識に商品へと向かい、背景となる天井と壁を白く塗装することで圧迫感を軽減しました。店舗を囲う腰壁の木の肌色と、やさしい手触りが特徴的なシルク製品が調和して、空間全体に統一感をもたらしています。加えて、天井が低い階段下に試着室を設け、カーテンの入り口を窓の外の通行人や店舗内の客から見えにくい位置に計画し、店舗内の視覚情報を限定しています。

このように、視覚効果によるデザイン手法を内装に用いることで、限られた空間においても広がりを感じられる店舗となりました。

建物概要

竣工 :2022.02

用途 :​店舗

工事 :内装工事

場所 :群馬県桐生市

担当 :根岸陽 

施工 :リメイク/飯塚喜代光

​写真 :早川記録/早川真介

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